鉄製フライパンの特徴
鉄のフライパンはどんな料理作りに適しているのでしょうか?
鉄製のフライパンは強火で勢い良く作る料理に向いています。
例えば、野菜を炒めるときに使うと余計な水分がでずシャキッと仕上がります。また、肉を焼くときに使えば表面をかりっと香ばしく焼き上げて肉の旨みを閉じ込めてくれます。さらにたまご料理に使うと、中がふっくらと仕上がります。
プロの料理人は樹脂加工されたフライパンで肉を焼くと油の逃げ場がないからネバっとした油が残ると言います。ところが鉄は適度に油を吸ってくれるのでカリッと仕上がると・・・。
だから、肉料理の代表であるステーキやオムレツなどには鉄製のフライパンを使用することがプロとしては必需なんですね。
鉄製のフライパンが、このように強火で加熱する料理に向いている理由は、熱すると表面に多孔質上の酸化皮膜ができるからです。その無数の孔の中に油を染み込ませる…つまり馴染ませるわけですね。その為に食材が油を適度に吸うのでかりっと香ばしく仕上がると言うわけです。
わたしの場合は、鉄製のフライパンをいま3つ使い分けています。
ひとつは24cmのフライパンで、もうひとつは20cmのフライパン、そして26cmの中華鍋です。ちなみに20cmのフライパンが焦げついて汚れてしまったので再生をしたフライパンです。
24cmのフライパンは主に肉などを焼くときに使用しています。
20cmのフライパンは完全に卵料理専用です。卵焼きや出し巻き卵を作るときは銅製の卵焼き用のフライパンを使っていますが、それ以外のオムレツやスクランブルエッグなどはこのフライパンで料理しています。
そして中華料理はほとんどが26cmの中華鍋で料理をしています。
鉄製のフライパンを使って一番驚いた料理が卵料理です。火の通りが早いので手早く料理をしなければいけないのですが、ちょっともたつくと火が入り過ぎてしまうことがあります。しかし、たまごの中身は火が通り過ぎてしまった表面からは想像できないくらいふっくらとしているんです。これが鉄製フライパンの実力なんですね。
万能のように思える鉄製のフライパンですが、もちろんデメリットもあります。
ひとつはテフロンなどのこびりつき加工がされているフライパンとは違ってお手入れをしっかりとしないと焦げつきやすくなってしまうことです。とは言ってもいまは鉄製のフライパンでも、最初にする空焼きやならしをあらかじめしてある製品や鉄の表面にこびりつき加工を施してある製品などもありますね。
そしてもうひとつのデメリットが全体的に重いことです。
さらに料理を作るときに油を、加工がされたフライパン以上に使いますからいまの健康志向に少し反している面もあります。
鉄製のフライパンは、料理によって使い分けるとバリエーションも広がります。お手入れ次第では長く使うことができるので、長く愛着の持てるフライパンを探しているなら候補のひとつになりますね。